親の死去から7ヶ月、ようやく相続税を納付することができました。相続税が発生するほどの遺産があるとは想定外でした。税理士さんに手伝ってもらい、ようやく納付にこぎつけたので、その体験談です。
相続税の処理を税理士にお願いする
父はだいぶ以前に他界。今年の3月に母親が亡くなり、私を含む子3人が遺産を相続することになりました。母親の銀行口座とかを整理していくと、相続税が発生することがほぼ決定的に。
毎年確定申告してますし、FP技能士2級程度の知識がありますが、これは素人がうかつにやると税務署が喜んで調査に来そうな案件と感じたので、妹が懇意にしている税理士さんに相続税の手続きを頼むことにしました。
相続人(私)がすること その1
税理士さんの指示で最初に行ったのが、相続する資産と債務の洗い出しです。
資産の洗い出し
・金融機関をまわって、相続発生日(母の死亡日)時点の口座残高を確認。
※これが非常に大変。田舎の金融機関に出向く必要あり。
田舎は義理・人情の世界なので、小口でやたら金融機関や定期預金が多い。
1つの金融機関に2〜4回行く必要があったので、4〜5ヶ月かかった。
・生命保険の請求と受取額のまとめ
・役所で家屋や田畑・山林の固定資産税課税明細書の取得
・車の車種や購入年、走行距離など車の資産価値情報の収集 etc
債務・葬式費用(資産から相殺できるもの)の洗い出し
・葬儀費用の取りまとめ
・母が払うべきところを私が立替えた、公共料金や入院費の取りまとめ
資産と債務、5月にわたり収集した書類を逐次税理士さんに渡し、チェックしてもらいました。
相続資産の分割案の決定
よく実録ドラマなどで見かける泥沼の遺産分割協議。
幸い私の兄弟はそんなこともなく、長男の私に任せてくれたので、私が分割案を考えて、これを兄弟が了承。その結果を税理士さんに伝えました。
税理士さんがすること その1
相続人(私)への書類収集指示と収集書類のチェック
残高証明書とか固定資産税課税明細書とか、必要な書類の収集を私に指示しました。不足書類とかいろいろ指摘されて、代わりにやってくれないかなぁと思いつつ、私が頑張りました。
もし私が自分で申告を試みたら、この辺りをいい加減にやって、あとから追徴とかされていたのだろうと思います。
相続税申告書の作成

私が集めた資料と遺産分割案から、相続人分のから相続税を計算してくれました。母は子だけでなく、孫宛ての生命保険にも入っていました。これは相続ではなく贈与になるそう。これを加味して、相続人3名+孫2名の計5人分の申告書を作成してくれました。相続税の申告書、確定申告の際に見る用紙とよく似てます。
納税書の作成

これも作ってくれるんだと思ったのが、この納付書。これを作ってもらえるとは思ってませんでした。
司法書士さんの仲介

士業繋がりということで、司法書士さんを紹介してもらいました。司法書士さんは私の分割案を基に、遺産分割協議書を作成しました。
また家や田畑の所有権の移転手続きをやってもらうことになっています。
相続人がすること その2
作成書類への署名・押印
前述の作成書類に署名・押印しました。
相続税申告書は相続人3人+孫2人の押印、遺産分割協議書に相続人3人の署名・押印をしました。
加えて私は税理士さんと司法書士さんへの委任状に署名・押印してます。
相続税・贈与税の納付

作成してもらった納付書を相続人が各々銀行に持ち込んで納付。納付自体は上のような書類を行員さんに書き方教わって作成し、私の口座から引き落しました。
手続きのあと行員さんが寄ってきて、「運用などお考えでないですか」と想定どおり始まったけど、私の運用は手数料の安いネット証券主体。これは笑顔でスルーです。
そういえばこの納税は税理士さんの税務署への相続税申告より前に行っています。
税理士さん・司法書士さんがすること その2
署名・押印した相続税申告書、遺産分割協議書は、委任状とともに税理士さん、司法書士さんに渡してきました。ちょうど「いまここ」。
税理士さん、司法書士さんは、これから役所に申請してくれます。2週間ちょっとかかるでしょう、とのことでした。私は手続き完了の連絡を待つ状態です。
相続人がすること その3
ここからはこれからの話ですが、申請完了となって税理士さん、司法書士さんへの報酬の支払いとなります。見積はとっていて、支払い額はブレることはないと思ってますが、追加費用とか、お金まわりは最後までなにがあるか分からないので、あくまで予定ということで。
報酬額については、読者が一番気になるところでしょうが、税理士さんたちとの信頼関係もあるものですし、記載しません。個人的にはあの価格で、この面倒くさい相続手続きをやってもらえてよかったと思ってます。
まとめ
相続手続きを税理士さんに頼むと、相続人毎に相続税を計算。相続税申告書の作成と、これの税務署への提出、および納付書の作成をやってくれます。
司法書士さんは、遺産分割協議書の作成と不動産の所有権の移転手続きをやってくれます。
いずれの依頼者の契約する範囲においてですが。
また相続人は相続資産を証明する資料の収集(これが一番大変)と遺産分割案の提示、および納税が主な仕事となります。
今回、士業の人の働きぶりが見れて面白かった。同時に税理士には自分はなれないとしみじみ思いました。たかだか個人でもたくさんの書類や数字。これを企業相手にすると思うとぞっとします。
以上、まだ途中ですが、私の相続の体験談でした。