旅する資格マニア、日本城郭検定ホルダーが挑む日本100名城の旅。9月29日(金)に北海道の根室半島チャシ跡群に行ってきました。
遠い、お金がかかる、1城だけポツンとある、冬場は行けない、と一番登城が困難と思っていた日本100名城No.1根室半島チャシ跡群、意を決して挑んできました。

根室半島チャシ跡群とは
チャシとはアイヌ語で「柵囲い」を意味します。アイヌの砦や集会場に用いられた場所です。特に根室半島に多く確認され、日本100名城No.1に認定されています。
「チャシ」とは砦や柵による囲いを意味するアイヌ語である。チャシは16〜18世紀につくられ、戦闘・催事・集会など多目的に使われたようである。北海道に約500あり、道央から道東にかけて多く分布する。
日本100名城ガイドブックより
根室市には32ヶ所のチャシ跡が確認されているが、保存状態がよく、ほかの地域に比べて分布の密度が濃い。このため、昭和58年(1983)、根室半島のチャシ跡群は国指定史跡に指定された。チャシ跡は4つの形式に分類されるが、根室半島では岬や丘の一端を溝で区切ってつくられた「面崖式」が一般的である。
根室半島チャシ跡群へのアクセス
チャシの中でも保存状態がよいとされるオンネモトチャシは、JR根室本線「根室」駅から根室交通バス「納沙布線」で約35分「納沙布岬」下車、温根元漁港方面に徒歩約30分の場所にあります。
所在地:北海道根室市温根元59,60,60地先ほか
連絡先:0153-25-3661(根室市歴史と自然の資料館)
公式サイト:https://www.nemuro-kankou.com/tourism/ainuchashi/(根室市観光協会)
根室半島チャシ跡群 登城記
今回は東京からオンネモトチャシを目指します。羽田から空路で釧路空港へ。空港でレンタカーを借りてオンネモトチャシへアプローチしました。私の数ある資格の中でも、一番役に立つ資格は普通自動車免許じゃないかと思った旅でした。
釧路空港から根室半島チャシ跡群へ

7:45 羽田空港発のJAL541便で釧路空港へ。写真は釧路空港にアプローチを始めたところ。北海道の大地と海です。

9:25 たんちょう釧路空港に着きました。空港で事前予約していたレンタカーの手続きをして、まず根室にむけて出発!

釧路空港からオンネモトチャシへの車での経路。だいたい2時間半の所要時間です。私は日頃車を運転しないので、ほぼペーバードライバー。知らない土地でのドライブはハラハラ。
北海道のこの辺りは車の往来の少ないことと、カーナビが優秀なことで、片道約3時間のロングドライブをこなすことができました。さすがデッカイドウ、高速道路でもないのに信号がなく80kmと高速並みで走らないといけないこと、注意するのは野生動物の飛び出しということなどに戸惑いましたけど。

12:30 「スワン44ねむろ」という風蓮湖のほとりの道の駅で休憩。いい眺めです。
根室市歴史と自然の資料館

13:45 「根室市歴史と自然の資料館」に着きました。ここに100名城スタンプがあります。もう1ヶ所、JR根室駅前バスターミナル内の観光インフォメーションセンターにもあるんですが、ちょっと仕事のオンライン会議にでなければいけなくて、車を停めやすそうなこちらにきました。車の中でノートパソコン開いてオンライン会議に出席。1時間ほどロス。それでもちゃんと資料館の中の展示は見ましたよ。
納沙布岬

15:10 納沙布岬につきました。離島を除けば日本の本土最東端。この海の先に北方領土があります。場所柄、北方館、望郷の塔など「北方領土」関連の施設が多くあります。

納沙布岬を別角度から。海の青が濃い。北の海って感じです。
根室半島チャシ跡群 散策

15:30 納沙布岬から車で5分くらい。オンネモトチャシ跡に着きました。日本100名城ガイドブックでは「オンネモトチャシ」という表記なんですが、ここでは「ヲンネモトチャシ」という表記されているので、以下「ヲンネモトチャシ」で。

ヲンネモトチャシには駐車場があります。このときは私しか訪れている人はいませんでした。ここで注意事項。
根室市観光協会のHPの「【お願い】ヲンネモトチャシ跡を見学の皆様へ」から引用。
実際行ってみた感想として、誤って漁港や私有地に行ってしまうことはありそう。私は注意事項を見てたので間違えずに済みました。HPにPDFで地図が掲載されてるので、行かれる方は確認必須!

駐車場から舗装されていない道を歩いてチャシ跡に向かいます。

3分ほど歩るくとヲンネモトチャシ跡につきます。分かってはいましたが、今ではただの原っぱ。チャシの痕跡を感じるものは特にありません。

ヲンネモトチャシは岬の先端に作られていることが分かる光景です。
15:40 ようやくチャシ跡をこの目でみることができました。さて、釧路に向かって再び2時間半、ロングドライブです。
駐車場からチャシまでの道のりを動画にしました。4分半ほどの動画です。
ヲンネモトチャシ跡から釧路へ

17:20 写真はドライブの途中、道の駅 厚岸グルメパークより厚岸湖をとったもの。とっぷり日がくれてきました。帰り道は雨あり、日が暮れて濃霧ありと、慣れぬ土地での運転はなかなか緊張しました。楽しかったけど。
釧路についたのは18時過ぎ。釧路の名所の幣舞橋近くのホテルに泊まりました。屋上に充実の温泉やサウナがあってよかったです。
翌日は釧路湿原の観光を楽しみました。
根室半島チャシ跡群 100名城スタンプ

先に紹介した「根室市歴史と自然の資料館」の入口にある100名城スタンプ台。特に職員さんに声かける必要もなく、「ご自由に押してください」方式でした。

根室半島チャシ群跡の100名城スタンプです。描かれているのはヲンネモトチャシだろうか?スタンプ色は黒です。あ、搭城日、1日間違えて書いてしまった!

ついに100名城スタンプ帳の1ページ目が埋まりました。No.1が埋まらなくて、いつ埋められるんだろうとずっとモヤモヤしてました。ああ、やっとさっぱりした〜
根室半島チャシ跡群 御城印
2023年9月時点で御城印はないようです。
まとめ
2023年9月29日、日本100名城No.1 北海道の根室半島チャシ跡群を訪れました。最東端の100名城、釧路空港からレンタカーで片道2時間半のロングドライブが必要と、ハードルの高い100名城でしたが、無事登城することができました。
なにも知らないと北の大地のただの原っぱですが、ここでアイヌの人たちが集会とかしていたと思うと感慨深い。ずっと空欄だったスタンプ帳のNo.1が埋まったのも喜びです。