日本のインデックスファンド啓蒙の第一人者、カン・チュンドさんの個別コンサルを受けてきました。私の今後の投資スタイルが大きく変わることになった体験を記事にしてみます。
カン・チュンドさんと私
今でこそ「インデックス投資」という言葉は一般的になっていますが、10年以上前はほとんど知られていない言葉でした。日本でインデックスファンドがまともに売られていない時代だったとも言えます。このころから”インデックス投資”と”分散・長期投資”を啓蒙していたのが、インデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさん。
実はカンさんと私は10年のお付き合い。10年前、「マネーの缶詰めスクール」というカンさん主催のインデックス投資のセミナーを受けました。それ以来教えに従ってコツコツとインデックスファンドの積立投資を続けてます。私に多少なりとも資産といえるものができたのは、カンさんの教えのお陰。
最近ではマネーの会の講師として登壇された際にお会いしたこともありましたが、個別コンサルを受けるのは今回が初めて。ささやかでもプロに相談できる資産ができたのは、成長した感じでちょっとうれしい。
そういえば、以前は”普陽FPオフィス”という屋号でしたが、2019年に”投資信託クリニック”という名前に変更されて、オフィスは有楽町になりました。
相談の内容
今回相談した内容です。
- 保有ファンド数が増えたので整理したい
- リセッションに備えたボートフォリオにしたい
- セミリタイアに備えて資産をどうしたらよいか
コンサルに先立ち、メールでお金や人生に対する考え方の質問と、保有資産に関する質問のメールがきましたので回答しています。保有ファンド一覧にするとこんな感じでした。回答時には金額まで答えています。

コンサルの進み方
お互い面識があるので、合ってからの打ち解けはスムーズ。予想外だったのは今後の生き方についての深堀りの時間が長かったこと。まだモヤっとしたセミリタイアについてじっくり考えさせられるのはキツかったですが、セミリタイアするならその年齢とその後の収入のプランは重要ですからね。
ファンドの相談がメインのつもりでしたが、ライフプランニングがコンサルの基礎にあることを実感しました。カンさんは常に傾聴・肯定のスタイルなので話しやすく、ついつい考えていること洗いざらい話してしまった感じで、ちょっと恥ずかしい(笑)
相談の回答
保有ファンド数が増えたので整理したい
これに対する回答は、ほぼすべてのファンドを解約して2つのファンドに集約する、でした。さすがに2つにするとは、あまりにバッサリでビックリしましたが、説明聞いて納得しました。具体的なファンドの引っ越し方法も教わりました。1年くらいかけて取り組むプロジェクトになりそうです。
国内と海外、株と債権、先進国と新興国、加えて不動産や金などのコモディティ、アセットアロケーションを考えていろいろ買ったりリバランスを考えたりしてきました。そんなことをやってきた結果、若いうちはいろいろやんちゃしたけど、もういいかな、といういう気分(達観?)。なので、このシンプル化は受け入れやすかったです。
コンサルのあと、こちらのブログ記事も紹介いただきました。
・資産の『お引っ越し』をする際の、ちょっとしたルール4ヶ条とは?
リセッションに備えたポートフォリオにしたい
私の場合、安全資産40%、バランスファンド50%、先進国株ファンド10%くらいの割合でどうでしょうとの提案でした。バランスファンドと先進国株ファンドが上で書いた残す2つのファンドになります。
かなり保守的なポートフォリオになりますが、これはリセッションとともにセミリタイアを考慮してのこと。
しばらくはもう少し先進国株ファンドの割合は上げておこうかと思いますが、だいたいそんな配分で行こうと思います。
セミリタイアに備えて資産をどうしたらよいか
この質問の奥には高配当株なりETFにシフトしようかという思いがありました。
そこまで話しましたが、受取り額を会社側が決める配当よりも、自分で決められる楽天証券やSBI証券のファンドの定期売却を出口戦略にするほうがよいというアドバイスでしたので、これに習って高配当株シフトは見送ることにしました。
その代わりに定期売却の原資となるバランスファンドと先進国株ファンドをしっかり育てることになります。
まとめ
私の場合、ファンドはバランスファンドと先進国ファンドの2つに整理する、出口戦略は定期売却を利用するという結論となりました。最適解はひとそれぞれ、あくまで私の場合は、ということですが。
一人ではファンドをそこまで整理するという決断には至らないですが、プロに相談してその気になりました。個別コンサルって初めて受けましたが、ひとりひとりにオーダーメイドの回答が得られるのは貴重です。ただプロと対等に話をして、適切なアドバイスが受けられるために、自分も勉強していなければいけないとも感じました。
相談して実に充実した気分。あとはファンドの断捨離の実行あるのみです。
カン・チュンドさんの著書