旅する資格マニア、日本城郭検定ホルダーが挑む日本100名城の旅。今回は日帰りで日本100名城No.62、和歌山県の和歌山城にいってきました。2021年12月12日の登城記です。
和歌山城とは
和歌山県和歌山市にある徳川御三家の一つ、紀州徳川家の居城です。和歌山県から唯一100名城に選定されています。
天正13年(1585年)に羽柴(豊臣)秀長が紀ノ川と和歌川に挟まれた標高49mの小山に城郭を築いたことに始まります。
1619年に徳川家康の10男頼宣(よりのぶ)が御三家にふさわしい城にするため大拡張を行い、ほぼ今の和歌山城の姿になりました。虎伏山山頂に本丸をおいた広大な平山城。三重三階の大天守と小天守・乾櫓・二の門櫓が多聞で結ばれた連立式天守です。
弘化3年(1846年)、落雷で焼失しますが、御三家ということで特別に元のまま再建が許されました。
第二次世界大戦で再度焼失しましたが、昭和33年(1958)にコンクリートで再建されたのが今日の天守閣です。
和歌山城へのアクセス
JR和歌山駅から和歌山バスで約10分。「和歌山城前」下車、徒歩すぐです。
所在地:和歌山県和歌山市一番丁3
連絡先:073-422-8979(和歌山城天守閣)
和歌山城公式サイト:http://wakayamajo.jp/index.html
和歌山城 登城記
2021年12月12日、東京から日帰りで和歌山城に行ってきました。
東京から和歌山へ
6:15東京駅発ののぞみ3号で新大阪へ。8:39に新大阪に着きます。

9:01新大阪発の特急くろしお3号 白浜行に乗車。特急くろしお、発乗車♪

10:05に和歌山駅着。和歌山、人生発上陸。100名城巡りは、日本すべての都道府県に訪れることになるのが素晴らしい。

和歌山駅を少しウロウロして情報収集したのち、10:24のJR和歌山駅(西口)発の和歌山バスに乗車。所要時間6分、和歌山城前バス停で下車。
10:30には写真の場所に着きます。和歌山城の入り口。堀とか松とか門とかあって、見るからに「城入り口」って感じです。
和歌山城 登城
天守閣へ

一の橋から大手門と続きます。

堀も広いし、石垣も高くて見事。御三家の城感漂います。ただ、このとき私はまだ和歌山城の大きさを侮っていました。

大手門の先、ずっと通路が続きます。

大手門からの通路の先。階段がありました。人と比較して、石垣の高いこと高いこと。

階段を上がっても、まだ石垣しか見えません。パンフによると、松の丸跡というところ。

しばらく歩いて、ようやく天守閣が見えてきました。

天守に目を奪われていると、見落としそうな大事な観光スポットを紹介。写真の本丸御殿跡。なにもないように見えますが、実は天守閣が抜群によく見える撮影スポットです。

本丸御殿跡より、天守閣を撮影。ね、よく見えるでしょ。この日は天気もよく、最高のお城巡りの日でした。

天守閣近影。和歌山城は天守閣や矢倉を多聞(石垣の上に築いた長屋作りの建物)でつないだ連立式天守閣という形式。なので、天守閣から白く長い壁が続いてますが、通路となっていて通れます。

入場券売り場。大人410円、小人200円です。100名城スタンプや御城印(後述)もこちらで買えます。

和歌山城入場券。ここは山頂に位置する場所ですが、麓のわかやま歴史館展示室の入場券を兼ねます。
天守閣内

ここからが有料領域。門をくぐって登城です。

見落としては行けないポイント。門をくぐったところに、砂利でハート型が作られています。理由は不明。恋人たち向け!

天守を見上げる角度から一枚。

和歌山城の中は展示室になっています。中に入ると鉄筋コンクリート製であることがよく分かります。

最上階の3階はこんな風。四方がよく見えるようになっています。外にでて3階を1周もできます。

和歌山城最上階からの眺め。海まで見渡せます。市中で一番高いところにあるのが分かります。

天守閣から小天守(?)のシャチホコも見れます。

天守と矢倉をつなぐ通路も写真の展示があります。お城の中というよりは、博物館か学校みたい。

立ち入り禁止領域が一箇所。外にでる通路だと思いますが、石造りの様子が当時のままのようでソソります。

連立式のお城の中をぐるっと一周して出口です。
和歌山城 その他の見どころ

和歌山城の忍者隊。いたるところにいます。一緒に写真撮ってくれたりしますよ。

新裏坂という道を通って、城の裏口のほうに向かっていきます。櫓も石垣も立派。
わかやま歴史館

麓まで降りてきました。ちょっと離れてみると、山の上にあることが分かります。虎伏山(とらふすやま)という山です。写真はわかやま歴史館のあたりから撮ってます。

わかやま歴史館。1階はお土産の販売所。2階の展示室は和歌山城の資料や、和歌山出身の偉人の紹介があります。和歌山城の入場券で入れます。
紅葉渓庭園・二の丸広場

わかやま歴史館から少し戻って、和歌山城の西之丸庭園。紅葉が見事で紅葉渓庭園(もみじだにていえん)とも呼ばれる国の名勝です。ちょうど紅葉の季節でラッキーでした。

西之丸庭園から紅葉越しに天守閣を一枚。先ほど歩いて登ったときには気になりませんでしたが、けっこう高いところにあります。

全国的に珍しいといわれる、写真中央の御橋廊下(おはしろうか)。殿様専用。二の丸と西の丸を行き来するためにかけられた橋で、外から見えないように壁と屋根が設けられてます。斜めにかかる廊下橋が、復元されてます。

御橋廊下の中はこんなふう。

二の丸跡は写真のような広場になっています。
和歌山城 100名城スタンプ

和歌山城入場券売り場で押せるのがこちらのスタンプ。スタンプカラーは緑色です。岡口門から天守を臨んだデザインです。

窓口の人にお願いして貸してもらう形式でした。
和歌山城 御城印

同じく入場券売り場で買った御城印。12月限定のものにしました。限定って言葉は魅惑ですよね。右下の花は椿かサザンカか。中央の印は「南海之鎮」と書いてあります。紀州徳川家は西日本を監視する役割を担っていたため、この印を使っていたそうです。
和歌山ラーメン

和歌山といえば、和歌山ラーメン。わかやま歴史館から徒歩5分くらいの場所に、まるイというラーメン屋さんがあったので、行ってきました。というか、わかやま歴史館まで降りてきたのは、ここに行くためだったり。

普通のらーめんを注文すると、これが出てきます。ネギが麺を覆っているのが特徴。ネギに目を奪われますが、とんこつ醤油スープに細麺のラーメン、素直に美味しかった。その上でシャキシャキのネギがアクセント。これもいい。和歌山がラーメンで全国区になった理由が分かりました。
あとゆで卵と棒寿司がデフォルトでテーブルの上にあって、食べたら会計時に自己申告というのが和歌山ラーメンの作法。知っているとより和歌山ラーメンが楽しめます。
まとめ
さすが徳川御三家、紀州徳川家の居城。想像以上に広大でした。見学の所要時間は1時間半くらいでした。天守閣に着くまで上り坂で距離もありますが、全然キツくないし、見どころもあるので、あっと言う間に天守閣に着きます。
天守は昭和に復元された鉄筋コンクリート作り。紀州徳川家の居城を復元しただけに、中も広々。先月現存天守閣の一つ、丸岡城にいったばかりだったので、余計にそう感じるのかも。連立式天守閣の内部は武具などの展示室になってます。天守閣3階は和歌山市内が見下ろせる展望台です。
紅葉渓庭園と呼ばれる庭園もきれいでした。ちょうど紅葉のタイミングにあたって、よいものが見れました。
東京から新幹線と特急で日帰り可能なお城です。駅からのアクセスもよく、いろいろ見応えもあり。満足度の高いお城です。以上、和歌山城の登城記でした。
城巡りで人生リッチに、資格リッチでした。それではまた!