日本城郭検定ホルダーが挑む日本100名城の旅。今回は日本100名城No.55、大阪府の千早城を訪れました。
京都)二条城→大阪)大阪城→大阪)千早城と、京阪100名城日帰り旅、3つ目の登城です。(2020年10月17日の登城記事です)
千早城とは
太平記の世界
千早城とは、鎌倉時代末期の武将、楠木正成が大阪)金剛山一帯に築いた山城です。1333年(元弘3年)に後醍醐天皇の倒幕運動に呼応した楠木正成が、ここに籠もって鎌倉幕府軍と戦いました。千早城に1000人ほどが籠城し、城を囲む鎌倉幕府の何万の大軍と100日以上戦いました。楠木正成は智謀・奇策を駆使して戦い寡兵で千早城を守り抜きます。正成が幕府軍を引きつけている間に、新田義貞が東国で挙兵。鎌倉幕府を滅亡に導きました。
太平記の世界ですね。大河ドラマ「太平記」で武田鉄矢さん演じる楠木正成が千早城で奮戦する姿が、子供の頃見たドラマにも関わらず強く印象に残っています。天皇を護って戦った忠臣として、また大楠公(だいなんこう)と呼ばれて地元の人からも愛される武将であり、私も結構憧れている人物。そんな訳もあり、来たかったお城です。
千早城のアクセス
千早城は大阪の南の山中にあり、少し遠いところです。2通りのアクセスがあります。
・南海高野線・近鉄長野線「河内長野」駅から南海バス「金剛山ロープウェイ前行き」で約35分。「金剛登山口」下車、徒歩約20分。
・近鉄長野線「富田林」駅から金剛バス「千早ロープウェイ前行き」で約35分。「金剛登山口」下車、徒歩約20分。
所在地:大阪府南河内郡千早赤阪村大字千早1228
連絡先:0721-72-1447(千早赤阪村役場まちづくり課)
千早城 登城記
大阪城から河内長野へ
13時まで大阪城にいる私。20時には新大阪から新幹線に乗る必要があります。山城である千早城に登城して、時間までに帰ってこれるか?いさかかハラハラなものもありますが、千原城に進軍開始です。
JR大阪環状線で「大阪城公園」駅から「新今宮」駅へ。そこから南海高野線急行で「河内長野」駅で向かいました。電車は1時間半ほどの所要時間でした。駅前のバス停で金剛山ロープウェイ前行きを見つけて乗車。金剛登山口にはほぼ15時に着きました。

バスで登りの山道揺られて降り立った金剛山ロープウェイ前バス停。中央がバス停です。
100名城スタンプ求め「まつまさ」へ

まず100名城スタンプが置いてあるという金剛山麓「まつまさ」へ。「まつまさ」ってどんなところか分かりませんが、グーグルマップを頼りに、バスで来た道を少し戻って道路と登山道への分岐点へ。「山の豆腐 まつまさ 100M」という看板がありました。

舗装された山道を登っていきます。

見つけました、まつまさ。着いて分かったのは、まつまさは「金剛山おみやげ処」で「食事処」のということです。

お店の反対側は山。雨降り後ということもあり、霧も出ています。このコンディションで山城を攻めることを思うと少し緊張します。
千早城 100名城スタンプ

まつまさに入ると、100名城スタンプが置いてあります。

インクの色は黒。金剛山全体をデザインしたようです。
千早城 御城印

御城印もまつまさで販売していました。「来場記念 千原城跡 大楠公の不落城」と書かれています。紙の切り方とかから手作りっぽいですが、味があっていいと思います。
千早城へ
100名城スタンプをゲットしたので安全を考えて引き返すのもありですが、そこは正しく城跡を目指します。

「まつまさ」からさらに道を登っていくと、分かれ道。右の階段になっている方が千早城へのルート。人も見かけないし、遭難したらどうしよう・・・

道はこんな感じ。

途中の道標。この道を通って、千早城を経由して金剛山に行く人がいるんですね。
千早神社

20分ほど登って、千早城跡に立つ千早神社の参道にぶつかりました。目的地はもうすぐです。

千早神社目前。社には靄がかかっています。神聖な領域に入っていく感じです。

千早神社にお参りしました。千早神社には楠木正成公が祀られています。無人の神社で、御朱印とかはいただけません。楠木正成が落城せずみ「守り」抜いたことに因み、「菊水家紋の御守り」というものがあると看板がでてましたが、どちらで頂けるのかは謎です。

神社の縁起を記した立て札。年季が入っているので読みにくいけど。なにげに標高が634メートルもある高地です。

境内には千原城址の碑が立っています。千早神社が千早城の本丸のあった場所だったことが分かります。
千早城から下山

帰りは千早神社の参道を使って下ります。こちらのほうが石段が整備されています。ただ雨上がりで滑りやすく少々怖い。

途中、こんな碑もありました。

参道らしく鳥居があります。

参道が道路にぶつかるところまで下りてきました。立派な案内板があります。スタンプにこだわらなければ、こちらの参道ルートのほうが楽かも。

バス停に戻ってきました。2つあるので注意。こちらは金剛バス。富田林駅に向かいます。奥が南海バス。河内長野駅に行きます。バスは1時間に一本だったり、遅い時間にはなかったりと、本数に注意。山に登る前に帰りのバスの時間を確認しておきましょう。
まとめ
バスから下りて、登り下りでだいたい1時間の登城時間でした。難攻不落の山城ということで緊張して臨みましたが、めちゃめちゃハードな山登りというほどではなかったです。いくつもの山城で鍛えていることもありますが。ただ雨上がりだったので足元が滑り易いのは大変でした。
本丸跡の千早神社は雨上がりだったこともありますが、靄がかかって神聖な感じが素晴らしかったです。来てよかった!
二条城、大阪城、千早城と京阪3城を1日で巡る旅、まかなか充実でしたよ。城旅で心をリッチに、資格リッチでした。それではまた!