東京と安曇野、二拠点生活をつなぐのはJR特急の”あずさ”。新宿ー松本間の移動に使っていましたが、台風15号の被害で運休になっていました(本日10月28日より運転再開)。仕方なく北陸新幹線の長野駅経由で東京ー安曇野を往復しました。このとき役にたったのがJR東日本のお得なきっぷ「週末パス」。今回はこの週末パスをレポートします。

週末パスとは
JR東日本の週末パスとは、JR東日本の関東・南東北の路線が8,800円で乗り放題になるお得なきっぷです。JR東の路線だけでなく長野電鉄とか松本電鉄上高地線など第三セクターの路線でも使えるので、利用範囲はかなりもの。フリーエリアの範囲は下の写真で確認ください。

「週末パス」は名前の通り土休日の2日間だけ有効です。また乗車券タイプですので、別に特急券を買うことで新幹線や特急列車に乗ることができます。新幹線や特急に乗れる点は、青春18きっぷと大きく異なる点です。
週末パスはどこで買える?
「週末パス」はJR東日本の指定席券売機で買えます。画面の「おトクなきっぷ」ボタンから買えます。何種類かお得なきっぷが表示されますので、「週末パス」「8,800円」というキーワードで探せば間違えないでしょう。支払いはクレジットカードでもOKです。

週末パスの損益分岐点
ちょっと言葉の定義を。
JRには運賃と料金という言葉があります。
運賃:JRに乗る時に必ず必要な費用。運賃を支払うことによって交付されるのが乗車券
料金:特別なサービスを受けるときに払うもの
普通列車よりも早く到着できる新幹線(特急列車)に乗車するときは、
運賃に加えて料金(この場合は特急料金)が必要
週末パスはこの運賃の方だけを担当します。
週末パスは2日で運賃が8,800円を超える場所に行くとき、お得になります。運賃は乗換案内などのアプリで簡単に確認できます。ちょっとYahoo!乗換案内で検索してみましょう。
例えば東京駅ー長野駅間は4,070円なので往復しても週末パスは損ですが、東京駅ー新潟駅間は5,720円なので週末パス+新幹線料金の組み合わせで往復すればお得になります。


自宅最寄り駅から目的地までを乗換案内で検索して、運賃が4,400円以上であれば、週末パスは有力な候補です。また土休日の二日間は乗り降り自由ですから、その点も考慮してトクかソンか考えます。
注意すべきは、JR東日本の”えきねっと”。えきねっと会員ならば”ねきねっとトクだ値”、”お先にトクだ値”という運賃割引で10%とか30%とか割引きの列車もあります。5,000円近辺の運賃の区間はえきねっとの割引を確認して、その次に週末パスが使えるかを考えるとよいでしょう。
週末パスの使い方
普通のきっぷと同じように自動改札(紙のきっぷが使えるもの)に週末パスを通せばOK。
新幹線に乗るときは、週末パスと新幹線特急券の2枚を重ねて新幹線改札に通します。新幹線を降りるときも同様に新幹線改札に2枚重ねて券を入れます。週末パスだけ自動改札から吐き出されますので、忘れずに受け取りましょう。ここで週末パスをなくしたら、買ったことが無意味になります。

余談ですが、私は土曜日の最後に降りた駅、日曜日の最初に乗った駅は自動改札ありません。有人改札にパスを見せて駅に入りましたが、次に自動改札にパスを通したときに特に警告は出ませんでした。「入場記録がありません」とか警告がでることを心配しましたが、それはなし。チェックされているのは有効期限だけで、特に乗る・降りるの情報はみていないのかもしれません(これは推測)。
週末パスのメリット・デメリット
週末パスのメリット・デメリットを挙げてみました。
週末パスのメリット
・8,800円の定額なので、JR東日本のエリアを大きく移動するほどお得
(土日で東京から東北旅行する場合などですね)
・特急や新幹線も利用可能(別料金)
・フリーエリア内乗り放題だから旅行の自由度が高い
第三セクター路線で利用可能な路線も多い
週末パスのデメリット
・土休日の2日しか使えない。金・土とか日・月とかの組み合わせは不可
・購入は前日まで。つまり乗車日(土曜)に購入を思いついても手遅れ
・えきねっとのトクだ値割引のほうが安い場合がある
・フリーエリアの最北がくりこま高原や酒田。岩手、秋田までは行けない
・特急も乗り放題と勘違いする人もいる
土休日しか使えないのはなにげに不便。電車代が安くなっても、宿泊代が高いタイミングです。あと週末パスを特急料金コミコミで8,800円と勘違いすると痛い目にあうので注意です。
まとめ
週末パスは都内の駅に大々的にポスターをはってありますが、私のまわりで意外に知らない人が多かったので、記事にしてみました。
週末パス、使い方を理解していればとてもトクな列車の旅を楽しむことができます。ぜひ機会を見つけて、お得な電車の旅を楽しんでください。